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研究分野

@ 障害者スポーツに関する総論。
  
障害者スポーツの歴史、現状、課題、ノーマライゼーションとスポーツの関係などについて述べたもの。わが国の障害者スポーツの歴史はパラリンピックを区切りとして「黎明期」(1964〜)「組織化の時代」(1964〜1996)「スポーツへの目覚めの時代」(1996〜)に分けることができること、障害者スポーツの普及に関して施設、指導者、制度、種目などにそれぞれ課題があること、スポーツ界のノーマライゼーションが進むことが社会全体のノーマライゼーションの進展の象徴的なものとして理解されうること、Adapted Physical Activityの基本的な考え方などについて研究している。

A 近代スポーツのオルタナティブとしての障害者スポーツに言及した理論的研究。

近代スポーツにはより速く、より高く、より強くという近代スポーツが誕生した当初の近代社会の思想が内包されている。選手もコーチもスポーツに携わることでこの思想にコミットメントしていく。
しかしながら、現代のスポーツにはドーピング問題、行き過ぎた商業主義などさまざまな問題が噴出している。こうした行き詰まりを見せているスポーツの現状を打開し、スポーツをより多様な価値を持つものとして理解する手段としての障害者スポーツのあり方について研究したもの。スポーツの価値を多様化するものとして、個人的な成長、種目独自のスポーツの面白さ、「異化−統合」としての障害者スポーツの存在などについて言及しようとした内容。

B 障害者スポーツへの社会化についての研究。

人がスポーツを実践し始めるまでの経過をスポーツへの社会化と呼ぶ。そのための研究方法論。障害者のスポーツ実施率が低いという問題意識から、障害者がスポーツを実践するためにはどのような条件、環境が必要なのかについて、全国規模のアンケート調査、および個人史をもとにその条件などを明らかにしている。同じような身体条件のスポーツ実践者がもっともよいロールモデルになること、また、障害者のスポーツ実践には家族や周りのサポート、社会諸制度が影響していることが言及されている。

C 障害者スポーツの普及および障害者の資質に関する実践的研究。

「障害者のスポーツへの社会化についての研究」の研究結果を踏まえての実践研究。障害者施設での運動やスポーツの活動実態(全国調査)、また、そこでの実際のプログラム提供を通じて明らかになったスポーツ普及の課題などについて明らかにしている。さらに、日常的スポーツ活動の指導に必要なスポーツ指導者の資質についても言及している。

D その他。

イギリスの障害児教育、全国障害者スポーツ大会参加者のスポーツに関する意識、一般スポーツ施設、障害者スポーツセンターの実態などについての研究。

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